現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【三菱 トライトン】毎日を活気づけるエモーショナルなピックアップトラック

ここから本文です

【三菱 トライトン】毎日を活気づけるエモーショナルなピックアップトラック

掲載 1
【三菱 トライトン】毎日を活気づけるエモーショナルなピックアップトラック

新車試乗レポート [2024.03.26 UP]


【三菱 トライトン】毎日を活気づけるエモーショナルなピックアップトラック
文●九島辰也 写真●三菱

深くて魅力的なピックアップトラックの世界【九島辰也】

 三菱から新しいトライトンが発売された。我々ピックアップトラック好きにはたまらないモデルだが、実は三菱にとっても重要な一台となる。というのも、トライトンはヨーロッパを含む世界約150カ国で年間20万台前後売られているからだ。つまり、軽自動車を含め彼らのラインナップの中での一番のヒット商品となる。

 よって抜かりはないのだが、新型はかなり手が入っている。というか、オールニュー。フレーム、エンジン、インテリア、デジタルプラットフォームの全てが新しい。


すべてが新しくなったトライトンのメカニズム
 個人的に驚いたのは骨格部分の進化。“ラダーフレーム+リーフリジッド”のプリミティブな構造に大きな変化はないと思っていたが、昨今はそうでもないようだ。具体的にはラダーフレームの支柱になる部分にハイテン材、いわゆる高張力鋼板を使用し剛性を高めている。設計の変更もそうだが、素材から見直しているのだからすごい。

 リアサスもそう。リーフリジッドとひと口に言っても、今回はリーフを5枚から3枚に減らすなど大きく手を入れた。これは板間摩擦を減らすと同時に軽量化にも役立っているそうだ。そりゃそう、リーフ2枚分の重量が減った。またダンパーを太くしながら減衰圧を高めるなど柔らか方向に振っているのもポイント。これが道路からの入力に対し、突き上げを低減する。興味深いのは、こういった改良にもトレンドがあること。フォードやシボレーなどトップランナーたちもこうした方向へ舵を取っている。


トライトン GSR
 次にエンジンだが、これもブロックから新設計。4N16型と呼ばれるのがそうで、2.4リッター4気筒ディーゼルとなる。日本仕様の最高出力は150kW、最大トルクは470Nmだが、海外仕様にもこれをトップに110kWと135kWがある。ついでに言っておくと、キャビンも日本仕様は4ドアのダブルキャブ一本だが、海外には2ドアのシングルキャブ、それを延ばしたクラブキャブがある。個人的にはクラブキャブの導入が待ち遠しい。

 トランスミッションは6速AT、駆動方式は2WD/4WD切り替え式の四駆となる。もちろんここにはパジェロ譲りの4WDシステムが搭載される。「スーパーセレクト4WD-II」がそれで、ローギアを直結させる4LLcが備わる。ヨンク好きならその実力はご存知だろうが、かなり心強い。しかもそれをダイヤル操作で行えるのだから便利である。


管理型オフロードコースでは実力をもてあますほど

トライトン GLS
 とはいえ、今回用意された管理型オフロードコースではその実力を試すことはできない。通常の電子デバイスでおおよそのギャップをクリアしてしまうからだ。空転したタイヤをセンサーが感知すればブレーキを摘んでトラクションを他のタイヤへ配分してくれる。「ドライブモード」にはグラベル(不整地)、スノー(雪)、マッド(泥)、サンド(砂)、ロック(岩)のセレクトがあるので、ドライバーはそれを選択するだけ。それでも、センターデフとリアデフのロック機構を持っているのは嬉しい。いざとなったら信頼できるのは機械式のロック機構だと今も信じている。


トライトン GSR
 インテリアではダッシュボードが今時になった。7インチカラーのデジタルメータークラスター、9インチのセンターディスプレイなどが目の前に並ぶ。昨年一年間三菱アウトランダーPHEVを乗っていたので、馴染みのあるしつらえだ。マルチアラウンドモニター付きなので、大きなボディではあるがしっかり周辺を認識できるのがいい。


トライトン GSR

オンロードでの走りはSUVクラス

トライトン GSR
 では実際に走らせた印象だが、オンロードの乗り心地は少し硬めで路面によっては細かいピッチングを感じる。それでもかつてのピックアップトラックとは比べ物にならない良さで、SUVに近づいたのは確か。リーフリジッドでここまでできれば上出来だ。それにパワステのセッティングもグッド。センター周りは軽く、そこから自然に重さが伝わってくる。扱いやすい部類の一つだろう。

 ディーゼルエンジンに関してはターボがうまい具合に働いている。ディーゼルの低回転時の強みにそれが組み合わされ、全領域で思いのほかきれいに回る。というか、あまり飛ばす気にならないので十分。ただアイドリングストップからのリスタートで点火のタイミングが合わない場面があった。ディーゼルエンジンのネガティブ部分だろうがここは手を入れる必要があるかもしれない。


まとめ
 なんて細かい話はともかく、生活を活気つけてくれるのがピックアップトラックの美点。「こいつに乗ってどこへ行こう!」なんて考えるだけでワクワクする。まさにこれこそエモーショナルクルマ。そんなモデルが日本でも増えることを期待したい今日この頃である。

トライトンの新車情報を見る


こんな記事も読まれています

トヨタが新「コンパクトSUV」発表! ハイブリッド強化で高性能化! “オシャグリーン”の「新ヤリスクロス」欧州で登場
トヨタが新「コンパクトSUV」発表! ハイブリッド強化で高性能化! “オシャグリーン”の「新ヤリスクロス」欧州で登場
くるまのニュース
ポルシェ、新型「911」を発表! 初の電動ターボハイブリッドシステムを搭載した「911カレラGTS」が登場。
ポルシェ、新型「911」を発表! 初の電動ターボハイブリッドシステムを搭載した「911カレラGTS」が登場。
くるくら
エンジンを諦めない! トヨタ、スバル、マツダが「新エンジン」開発宣言。電動化時代に向けた3社の取組みとは?
エンジンを諦めない! トヨタ、スバル、マツダが「新エンジン」開発宣言。電動化時代に向けた3社の取組みとは?
くるくら
導入補助金52万円が適用可能!メルセデス、EQE350+の特別仕様車「エレクトリックアート」を30台限定で発売!
導入補助金52万円が適用可能!メルセデス、EQE350+の特別仕様車「エレクトリックアート」を30台限定で発売!
LE VOLANT CARSMEET WEB
相次ぐ車内の子ども置き去り事故、防止へ…オートバックスが『こまもり』を発売
相次ぐ車内の子ども置き去り事故、防止へ…オートバックスが『こまもり』を発売
レスポンス
F1ラスベガスGP、低価格のチケットを導入。2年目の開催に向け、ファン層拡大を狙う
F1ラスベガスGP、低価格のチケットを導入。2年目の開催に向け、ファン層拡大を狙う
motorsport.com 日本版
【国内試乗】本格オフローダーにしてこの美しいシルエット。これだけで選ぶ価値ありです!「ランドローバー・レンジローバーヴェラール」
【国内試乗】本格オフローダーにしてこの美しいシルエット。これだけで選ぶ価値ありです!「ランドローバー・レンジローバーヴェラール」
LE VOLANT CARSMEET WEB
[発売後1ヶ月、販売店に聞いてみた] 今春マイナーチェンジしたホンダ ヴェゼル、ユーザーの反響はどうなのか?
[発売後1ヶ月、販売店に聞いてみた] 今春マイナーチェンジしたホンダ ヴェゼル、ユーザーの反響はどうなのか?
月刊自家用車WEB
三菱自動車、「ミニキャブトラック」を一部改良 仕様向上で最大23万円値上げ
三菱自動車、「ミニキャブトラック」を一部改良 仕様向上で最大23万円値上げ
日刊自動車新聞
スマートの電動SUVクーペ、「BRABUS」は428馬力…マレーシアで予約開始
スマートの電動SUVクーペ、「BRABUS」は428馬力…マレーシアで予約開始
レスポンス
F1に新規参戦したきゃ900億円以上用意しな! 次期コンコルド協定で新たな“希薄基金”設定か。参戦ハードルは高く
F1に新規参戦したきゃ900億円以上用意しな! 次期コンコルド協定で新たな“希薄基金”設定か。参戦ハードルは高く
motorsport.com 日本版
おしゃれで広くてシンプルだ! トヨタ ピクシスバンがベースの軽キャンパー
おしゃれで広くてシンプルだ! トヨタ ピクシスバンがベースの軽キャンパー
月刊自家用車WEB
110万円! 三菱が新型「軽トラック」発表! “5MT”搭載&ワイルドな「新色グリーン」も設定! “低燃費×快適性”高めた「新・商用モデル」登場
110万円! 三菱が新型「軽トラック」発表! “5MT”搭載&ワイルドな「新色グリーン」も設定! “低燃費×快適性”高めた「新・商用モデル」登場
くるまのニュース
【MotoGP第6戦カタルーニャGP】14位ゴールの中上貴晶選手は目標クリアのホンダ最上位。次戦はエアロをアップデート予定
【MotoGP第6戦カタルーニャGP】14位ゴールの中上貴晶選手は目標クリアのホンダ最上位。次戦はエアロをアップデート予定
バイクのニュース
「下関北九州道路」事業化なるか。関門海峡3本目となる道路のルート定まる。
「下関北九州道路」事業化なるか。関門海峡3本目となる道路のルート定まる。
くるくら
キャンパーたちのアウトドア系愛車スナップ #7 【ランドローバー ディフェンダー】
キャンパーたちのアウトドア系愛車スナップ #7 【ランドローバー ディフェンダー】
グーネット
ポルシェ911がアップグレードされてハイブリッドも登場。日本仕様は予約受注を開始
ポルシェ911がアップグレードされてハイブリッドも登場。日本仕様は予約受注を開始
Webモーターマガジン
スバル『フォレスター』、IIHS衝突試験で唯一の最高評価
スバル『フォレスター』、IIHS衝突試験で唯一の最高評価
レスポンス

みんなのコメント

1件
  • gbx********
    え、アイドリングストップ機能付きなの?
    そんなの納車されたらすぐに改造して解除しますよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

498.1540.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

109.0928.0万円

中古車を検索
トライトンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

498.1540.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

109.0928.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村